2023年12月10日

降誕節第三主日礼拝

2023.1210.Syuuhou

聖 書  マルコ1章1~8節

説 教  荒れ野で叫ぶ者の声がする

 本日は、マルコによる福音書1章を取り上げました。クリスマスはイエス様の降誕、誕生です。みなさん、ご存知のとおりです。来週は、ページェントがあります。辞書を引きますと、《もと、中世ヨーロッパで祝祭日に演じられた宗教劇の移動舞台》とありました。また、1 祝祭日に行われる大規模な仮装行列やショー。2 野外劇。そういう意味であります。

仙台では、定禅寺通りに冬の風物詩、光のページェントがあります。全国的にも有名になりました。はじめて、仙台に赴任した年、この光のページェントを見て感動しました。

来週は、聖誕劇、クリスマス・ページェントです。楽しみであり、期待したいと思います。

マルコによる福音書は、来週行うようなページェント劇はありません。イエス様のご降誕にまつわるエピソード、出来事はありません。そこには、マリアもヨセフも天使も出てきません。東からの三人の博士たち、星、黄金、乳香、没薬の贈り物もありません。馬小屋も、宿屋のおかみさん、羊飼い、羊たちもありません。

始めにこう言います。「神の子イエス・キリストの福音の初め。」

マルコは、はっきり述べています。イエス・キリストは神の子だと。 そして、イエス・キリストの到来は福音の初まりだと。

 福音とは、英語でいうとグッドニュース、よい知らせです。ギリシャ語では、ユアンゲリオンと言います。エヴァンゲリオンは、ここから来ています。「エヴァンゲリオン」というと、アニメの有名ですね。若い人たちは、ご存知のことでしょう。

 福音はグッドニュース、「よい知らせ」ですが、何が良い知らせなのか。救いが近づいた。神の子が来られた。神の国が近づいた。そういう、よい知らせなのです。

 

次に、聖書はこう書いてあります。イザヤ40章3節の預言です。

「荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。』」

主の道とは、神の国が近づいた。だからその備えをしましょう。神様にお会いする準備をしましょう。そういうことですね。

 身だしなみです。女性の場合、ちょっと外出する。買い物に行くにも、子どもを幼稚園や学校に送る。その前にお化粧しますね。教会に来るにもお化粧をする。軽くおしろいを塗るとか。デートする場合は、こころウキウキしつつ、念入りに鏡をみて、お化粧する。そういう備えをする。そうですよね。男性の場合も、外出する場合、仕事に行く場合も、鏡を見てネクタイなどの服装や頭髪の整えを確認します。ヒゲがある男性は、手入れも必要です。

 神の国が近づいた、ということは、神様がいらっしゃる。お化粧ではなく、こころの備えをしましょう。こころを整えましょう、ということです。

 具体的には、聖書を読み、祈り、神様を賛美することです。神様のお心を知り、理解し、神様と交流することです。神は愛ですから、神様を知れば、こころが暖かくなります。燃えます。

洗礼者ヨハネは、宣べ伝えたとあります。

4節

洗礼者ヨハネが荒れ野に現れて、罪の赦しを得させるために悔い改めの洗礼を宣べ伝えた。

神様にお会いする前の準備は、悔い改めの洗礼が必要だということですね。

そして5節ですね。

 ユダヤの全地方とエルサレムの住民は皆、ヨハネのもとに来て、罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けた。

さらにヨハネは言います。8節

「わたしは水であなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖霊で洗礼をお授けになる。」

水と聖霊の違いがありますが、大切なのは神の国が近づいた。その準備として、悔い改めの洗礼を受けなさいということです。そして、多くの人たちがバプテスマを受けたのです。

 洗礼とは、文字通り洗い清めるということです。その儀式ですね。スポーツをして、着物が汗ばみ、汚れると選択をします。また、からだも汗を流し、汚れますから、からだを洗います。

 こころが汚れればどうしますか。みなさんのこころは清いですか。こころを清めるにはどうしたらいいでしょう。からだは風呂やシャワーで洗い、きれいにすることはできます。こころをきよめる。こころを洗うには・・・。

 それが洗礼式、バプテスマです。悔い改めの洗礼。その備えをしなさいということです。

クリスマスは心をきよめる準備をしましょうという意味もあります。イエス様のご降誕、お生まれです。そのイエス様は聖霊で洗礼、バプテスマを授けられるかたです。聖霊のバプテスマとは何でしょうか? イエス様のお名前によっていただくバプテスマです。神の国に入るに相応しく、神様と御子イエス様、聖霊様のお名前によって受ける洗礼(バプテスマ)です。これがイエス様を信じる者が受ける洗礼、バプテスマです。それが神の国の入場券、チケットと言ってもよろしいでしょう。その三位一体の神様としてご自身を啓示されるお方がお生まれになる。だから、クリスマスは最大の喜びなのです。神に感謝です。